リフロー炉における下部ヒーターの役割と調整ポイント

下部ヒーターとは?

下部ヒーターは、リフロー炉において基板裏面から熱を供給する装置です。単なる補助的な役割に見えますが、熱バランスを整え、実装品質を安定させるための重要な要素です。

下部ヒーターの主な役割

  • 大型GNDパターンの加熱補助:熱容量の大きなパターンや部品へ効率的に熱を供給
  • 上下の温度差の改善:上下面の温度差を抑え、部品浮きやクラックを防止
  • 熱ストレスの低減:上部ヒーター設定を下げても、同等のピーク温度が確保可能

下部ヒーターを活用するメリット

  1. 部品表面の過熱を回避
  2. 基板全体の温度均一性が向上
  3. ボイド低減効果が期待できる(特にBGAや大型パッド)

下部ヒーター調整のポイント

  • 温度設定は上部ヒーターより低めに設定し、補助加熱として使う
  • コンベア速度と合わせて熱バランスを検証する
  • 部品実装密度が高い基板では、下部ヒーターの効果が特に大きい

まとめ

下部ヒーターは、実装不良を防ぎ、リフロー工程を安定化させるための熱バランスの要です。基板全体の温度均一性を確保するために、積極的に活用しましょう。

error: Content is protected !!